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【「コミックJUN」掲載、竹宮恵子直筆メッセージ】掲載年月日:不明


「コミックJUN」掲載、竹宮恵子直筆メッセージ
(テキスト抽出あり)

資料提供
https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/163500...

下記サイトより引用
「竹宮恵子 変奏曲 消えたセリフ 2012年08月18日」
https://blog.goo.ne.jp/greenletter3/e/13f6be5115bb...



「コミックJUN」掲載、竹宮恵子直筆メッセージ(掲載年月日:不明)

さて、皆さま、この小エピソードは、わか愛しのヴィレンツ・シリーズをお読みでない方には、何のことやらさっぱりわからないのではないかと、しばしの間世に出すことに悩んだのでございます。シカシ、”COMIC JUN”に手をのばす方ならきっと、その不足を想像力で補ってくれると信じ、ここに筆を入れるに至りました。もし、その後、他の設定(たとえばボブとエドナン、ウォルフとアダムスの関係ナドナド)を知りたいとおぼしめしました方なら、朝日ソノラマ社発行の”変奏曲”(竹宮恵子・著)¥2800をお求め下さいませ。
ところで、ヴィレンツ正伝をもうすでにお読みの方は、この少エピソードで、いろいろと複雑な感情を抱かれたことと思います。たとえばセイレン潔白なはずであったウォルフが、ボブとーー!? ヤダヤダそんなーーっ!”とか”むふふ…やっぱしねえ”とか”ひどいわ、エドナンはどーするのよ、ボブって浮気者!”とかその他もろもろ。でも私がこうしたホモ・セクシュアル・ラブ・エピソードを描きすぎるほど山程描くのは、すべてそうした変愛常識(原文まま)に対し、でき得る限りの裏切りをしてみたいからなのです。肉体愛と精神愛をどうしても分けて扱いたがる人たちに、こうした愛情表現は、まぎれもなく精神愛であるのだと理解してほしい。何人と結ばれようとそのとき立派に精神愛は成立するのです。
最初からとても触れることのできない至上の存在と、ウォルフをただ見つめつづけるボブが、彼に触れるきっかけを逃さなかったこと。しかし、間近に歩み寄りながらもハンデを背負ったウォルフに完璧な優位を与えていたこと。そして、ノーマルな生活をするウォルフが、絶対にボブに対する偏見をコトここに至っても感じさせないこと。常に優位を与えられた自分をよく承知しており、その立場を乱用しようとしないこと。ボブの真意を曲げさせないように気を使っていること。
ーーこんなふうなやりとりが、この物語を描いていて、とても楽しいことろです。昔々の、騎士と淑女の精神愛に、なんとなく似ていると思いませんか? いまは完結してしまった彼らのやさしい物語の、こぼれてしまったエピソオド(原文まま)を、こうして拾って描いてみるのも暇な時間の私の楽しみ。
またいずれ別のをお目にかけるとしましょう。
竹宮恵子

参考
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