5ちゃんねる【萩尾望都】大泉スレ【竹宮惠子】に関する資料まとめサイト

【「雪と星と天使と…」のプロモーション】

「雪と星と天使と…」
初出:1970年別冊少女コミック12月号

なぜ竹宮惠子は2016年から山岸凉子の名を出し、自著において「雪と星と天使と…」を大きく取り上げるようになったのか?


2008年、石田美紀が自著「密やかな教育」において「サンルームにて」を「女性がつくり楽しむ男性同士の性愛物語の出発点となった記念碑的作品」として取り上げる
検証:https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/164452... https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/164452...
試し読み21ページより引用
モノローグが露にする内面
竹宮惠子「サンルームにて(雪と星と天使と)」(一九七〇年)
一九七〇年、竹宮惠子は「別冊少女コミック」一二月号(小学館)に「サンルームにて」を発表した。「サンルームにて」は、「少女マンガ」で初めて少年同士の恋を描いた作品であり、現在まで綿々と続く、女性がつくり楽しむ男性同士の性愛物語の出発点となった記念碑的作品である。

「密やかな教育」試し読み→https://tameshiyo.me/9784903127088 モノローグが露にする内面https://tameshiyo.me/9784903127088?page=17

また同書インタビュー冒頭において石田は竹宮に「雪と星と天使と…」のことを聞いているが、そのインタビューにおいて竹宮は山岸凉子の名を出していない
参照【石田美紀・竹宮惠子:密やかな教育




「雪と星と天使と・・・」初出扉絵(1970年別冊少女コミック12月号)の検証


ミドルエッジの無署名記事にてキャプション「扉絵 1970年 別冊少女コミック12月号」付きで掲示されていた画像を初出扉絵として引用
後に本スレでの検証が進み、この扉絵は初出版でないことが判明する(検証の進行は、以下)
引用先:https://middle-edge.jp/articles/9xE0P?page=3


本スレにて「ミドルエッジの扉絵は初出と違うのでは?」との指摘あり→「1978年 テレビランド増刊 竹宮恵子の世界」48ページ「全作品扉集(S.42〜S.53)」がアップされる→ミドルエッジの無署名記事の画像は初出扉絵ではないことが判明
全作品扉集(S.42〜S.53)

資料提供:https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/164452...

全作品扉集(S.42〜S.53)拡大

資料提供:https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/164452...

扉絵左上の文字が「38ページ」ではないか?との指摘あり→もし初出が38ページだった場合、後に「サンルームにて」と改題・存在している50ページ作品は加筆・改変の可能性があるためその検証が進む

電子書籍「サンルームにて」表紙もアップされる

資料提供:https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/164452...

篤志スレ民が国立国会図書館に出向き1970年別冊少女コミック12月号実物を確認

資料提供:https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/164452...

資料提供:https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/164452...

初出で「50ページ大長編」と記載されていることが確認されたため「雪と星と天使と・・・」は扉絵だけが描き替えられ、内容における加筆・改変の事実はないことがほぼ確定されたが、事実補強のため後日「1970年別冊少女コミック12月号もくじ」画像が入手でき次第、添付予定




「雪と星と天使と…」扉紙とタイトルの変遷
検証:https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/164452...

1970年
初出:別冊少女コミック70年12月号
題:雪と星と天使と…
扉:少年+少女


1973年
再掲:週刊少女コミック1973年夏の増刊(9月1日号)
題:雪と星と天使と…
扉:少年+少年


1976年
サンコミックス「サンルームにて」(朝日ソノラマ)
題:サンルームにて 旧題「雪と星と天使と…」
扉:少年+少年



1977年
フラワーデラックス保存版
「竹宮恵子 愛のイラスト作品集」156ページ掲載
キャプション:’70 別冊少女コミック12月号「雪と星と天使と…」より




1978年
竹宮恵子の世界テレビランド増刊イラストアルバム5(徳間書店)
題:サンルームにて(旧題:雪と星と天使と…)
扉:少年+少女


2010年
電子コミックス「サンルームにて(70年代短編集)」(eBookJapan)
題:サンルームにて
扉:少年+少女


2016年
カレイドスコープ(新潮社)70ページ
題:雪と星と天使と…(改題:サンルームにて)
扉:少年+少年





「雪と星と天使と…」プロモーションについて

2016年以降の竹宮惠子の自著において「雪と星と天使と…(1970年発表)」が少女マンガにおける少年愛の先駆的作品であるかのような発言・記述がみられる

「少年の名はジルベール(2016年)」上梓以前の発言・記述(インタビューや対談など)において、竹宮惠子が「雪と星と天使と…」を少年愛の先駆的作品として自ら語っている実績(印刷物の奥付やインターネットのログが確認できるもの)をお持ちの方は本スレに情報をお寄せください

「雪と星と天使と…」の発表後、2008年の石田美紀「密やかな教育」が触れた以外で少年愛の先駆的作品として評価されている傍証が得られない中、2016年以降に始まった自著における竹宮の「雪と星と天使と…」プロモーションは目を引く

とりわけ山岸凉子の名を出し、「扉はひらくいくたびも(2021年)」の中で山岸凉子が「雪と星と天使と…」を読んで竹宮を訪ね「実は彼女も全くおなじことを、男性同士の愛がありうるということをどうしても描きたかったそうです。でもその手段を探しているうちに、私に先に描かれちゃった」と記述してい部分において山岸側にその事実が見当たらない以上、竹宮が「雪と星と天使と…」の評価を2016年以降なぜ上げようとしているのか、謎

関連項目
竹宮:山岸凉子はどの作品を読み竹宮を訪ねたのか
竹宮:一番は竹宮さんね(山岸)


また「雪と星と天使と…」は「サンルームにて」に改題されているが、改題した時期は不明
「サンルームにて」として出版されたのは1976年発行のサンコミックス(朝日ソノラマ)が最初であるが、それ以前は1973年発行の週刊少女コミック'73夏の増刊フラワーコミックに「雪と星と天使と…」の題名で収録されている

以上、事実誤認がある場合は本スレにてご指摘ください、随時更新します



2016年
「少年の名はジルベール」図版は小学館文庫(2019年)107ページ

『雪と星と天使と…』発表後、大泉に意外な訪問客があった。集英社少女マンガのホープ、山岸凉子さんと、もりたじゅんさんである。「大泉サロンに遊びに行きたい」と、編集部を通じて連絡があったのだ。
どうして、ああいうものを描くことになったの?」 山岸さんは私の『雪と星と天使と…』について、そんなふうに聞いてきた



2021年
「扉はひらくいくたびも」69ページ

山岸さんは、私が1970年12月に発表した『雪と星と天使と…』(後に『サンルームにて』と改題)を読んで、どうしても私に会いたいと思ったそうです
山岸さんは『雪と星と天使と…』について、とにかく、なぜあの作品を描いたのかを私に聞きたかったと言いました。実は彼女も全くおなじことを、男性同士の愛がありうるということをどうしても描きたかったそうです。でもその手段を探しているうちに、私に先に描かれちゃった、ということでした。



2018年
Middle Edge(ミドルエッジ)の無署名記事

少女マンガの概念を変えた「24年組」をあらためて振り返ってみよう
2018年1月12日 更新
https://middle-edge.jp/articles/9xE0P?page=1

3ページ目より引用
https://middle-edge.jp/articles/9xE0P?page=3
竹宮惠子は、長期連載の合間に受けた読み切りに対し
どうしても少年が描きたい、と思いつめ
少年同士の恋愛の短編『雪と星と天使と・・・』をすり替えて提出してしまいます。
この作品が発表されたあと
当時集英社で描いていた山岸凉子が、大泉サロンを訪ねてきます。
「自分もやってみたいと思っていたことを発表した人がいて驚いた」と

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