【萩尾望都】大泉スレ【竹宮惠子】　資料まとめサイト

【インタビュー：渡辺多恵子】
ぱふ1982年8-9号「特集竹宮恵子part2」

ぱふ1982年8-9号「特集竹宮恵子part2」
発行日：1982年08月01日
出版社：雑草社



三ツ編みでドレス
渡辺多恵子
（画像に続いてテキスト抽出あり）




三ツ編みでドレス
渡辺多恵子

ーー竹宮さんにお会いしたのはいつ頃 すか？

渡辺　アシスタントに行ってからかな。その前にサイン会とかで見てたけどね。

ーープロになってからお手伝いという感じで行かれたんですか？

渡辺　一応お手伝いという形で行ったんですけど、あまり役に立たなかったですね。仕事の時は、本当に先生は忙しいし、よけいな話なんかしてられないって感じだから、先生とは殆ど話さなかった。一度遊びにじゃないけど、色んな事を相談しに行ったことがあります。

ーー竹宮さんの作品の中で好きなのはどれですか？

渡辺　うーん、好きなのっていっぱいあるね。でも一番好きなのは「ミスーの小鳥」なの。そう言うと邪道だとか言われるのね。そんなのは真の竹宮恵子ファンじゃないとか。わりとその他の作品などと比べると、ちょっと毛色が違ってるでしょう。でも、もうすみずみまで好き!!　ああいうのもっと描いてほしい。

ーーお好きなキャラクターは？

渡辺　この人が一番!!　って入れ込むようなキャラクターっていないんですよね。好きなキャラクターはわりと幅広くなっちゃって。

ーー好きなキャラクターのタイプは似ていますか？

渡辺　似てますね。キースとかオーギュとかジュールとか。やっぱりクールなタイプが多いかな。みんなエリートの悲哀的なものがあるでしょ。

ーー竹宮さんのことで、何か面白い工ピソードはありますか？

渡辺　結構ミーハーだったのでサイン会とかに、よく行ってたんですね。で、行く度に先生は着飾って来るでしょう。わりと派手な人だなあと思ってたんですよね。でも仕事を手伝いに行ったら、全然そうじゃないことが分って、そこにすごいギャップがあるのね。仕事の時は髪の毛を三ツ編みにしてジョギングパンツとシャツ位でやってるわけです。で、仕事が終わってから、今度出すレコードの、ジャケットの写真撮りに使うという、買ったばかりのドレスを着て見せてくれたんですよね。黒い羽根のえり巻きみたいなものを首にかけて、紫色のドレスで、仕事の時の三ツ編みのまま「どお?」とか言って出てくるの。初めて手伝いに行った時だから、すごいそれがショックという感動だった。ああこういう人だったのかって、すごく親しみがわいた。

ーーこれからの竹宮さんに期待することは？

渡辺　面白いまんがを描いて下さいと。やっぱりいつまでたっても読者だから、立場としては。だから無条件に面白いまんがを描き続けて欲しいなという。

電話インタビューより構成