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【細分化が進む、少女マンガ誌の現在を分析。】

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pen 2013年06月01日号 通算337号
発行所:阪急コミュニケーションズ
発売日:2013年05月15日




「pen 2013年06月01日号」98-99ページ
細分化が進む、少女マンガ誌の現在を分析。
小学生向けからOLや主婦を読者とするものまで、現在、少女マンガ誌の数は30冊以上。読み手の嗜好に応じて多様化するマンガ誌の行方とは?
(図版に続いてテキスト抽出あり)





細分化が進む、少女マンガ誌の現在を分析。
小学生向けからOLや主婦を読者とするものまで、現在、少女マンガ誌の数は30冊以上。読み手の嗜好に応じて多様化するマンガ誌の行方とは?




A:ハードコアな少女マンガの究極系
MELODY(1997年創刊:白泉社)
月刊flowers(2002年創刊:小学館)
FEEL-YOUNG(1989年創刊:祥伝社)
綺羅星のごとき 人気作家を揃え、
充実した連載を誇る少女マンガの極み。
作家主義が色濃い3誌。実績あるベテラン、中堅から、勢いある若手までがひしめく。すぐれた少女マンガ家の多くが男性誌に流れるなかにあって、防波堤としての役割も果たしている。マニア受けはいいものの部数的には苦戦。単行本で購入することの多い読者層なのだろう。「連載の容れ物」としての側面が強い。




B:白泉社という名のガラバゴス
LaLa(1976年創刊:白泉社)
花とゆめ(1974年創刊:白泉社)
別冊花とゆめ(1977年創刊:白泉社)
大御所を抱え、話題作を放つ。
熱烈なファンをもつ孤高の作品が集結。
山岸凉子は「アラベスク」の第1部を「りぼん」で、第2部を「花とゆめ」で描いた。かつて作家が既成の少女マンガの枠を超えようとする時 選ぶのは決まって革新的な白泉社の雑誌だったのだ。現在はやや腐女子テイストが強めの立ち位置で安定。いったんハマると抜けがたい、独特の魅力を放つ作品が多い。




C:大御所とともに40年……の秋田書店
月刊プリンセス(1974年創刊:秋田書店)
プリンセスGOLD(1979年創刊:秋田書店)
「王家の紋章」、「エロイカより愛をこめて」……。
長編作はいまも連載!
少年マンガのイメージが強い秋田書店だが、かつては女子小中学生向けの「ひとみ」という雑誌を発行。また「エロイカより愛をこめて」など数多くの名作を世に送り出してきた。ところがベテランに依存する余りラインアップが硬直化。近年「花のズボラ飯」などのヒットを契機に、現状打破への機運が高まりつつある。




D:大人になっても少女マンガが好き!
Kiss(1992年創刊:講談社)
Cocohana(2011年創刊:集英社)
BE-LOVE(1980年創刊:講談社)
YOU(1980年創刊:集英社)
映像化にも最適。
読者の成長とともに成熟した
“大人向け”の世界。
かつて「レディースコミック」 と呼ばれていたのがこのジャンル。少女マンガで育った子どもたちが大人になるにつれ急速に拡大した市場である。恋愛はもちろん、仕事や家族をテーマとする作品が並ぶ。いわゆるF1層(註:F1層は20〜34歳の女性を指す)を対象とするため、メガヒットした「のだめカンタービレ」をはじめ、 映像化される作品も多い。




E:少女マンガの保守本流
りぼん(1980年創刊:集英社)
別冊マーガレット(1963年創刊:集英社)
YOU(1955年創刊:集英社)
ライフステージの変化とともに、
女の人生に寄り添う3つのマンガ誌。
集英社と講談社が競うようにして開拓したこの市場にあって、先にセオリーを確立したのは集英社だった。ラブコメ、スポ根、乙女チックといったテンプレートを駆使して「りぼん」→「別マ」→「YOU」という強烈な縦軸を形成。少女マンガ界の本初子午線(註:Prime meridian、経度0度0分0秒と定義された基準の子午線を指す)であり、ここを基準として少女マンガは多様化、発展した。




F:プラトニック系JK
別冊マーガレット(1963年創刊:集英社)
別冊フレンド(1965年創刊:講談社)
キスまでは 長い道のり。
少女マンガの王道といえばここ。
片想いが成就するまで、あるいはキスするまでが旧来の少女マンガがおもに描くところであった。その様式美をいまに伝えるのがこの2誌。「別マ」は、くらもちふさこ、紡木たく、いくえみ綾、槇村さとる、聖千秋などいまも活躍する実力派作家を多数輩出。近年も「君に届け」「俺物語!!」などの話題作を生み出している。




G:永遠の三つ巴
りぼん(1955年創刊:集英社)
なかよし(1955年創刊:講談社)
ちゃお(1977年創刊:小学館)
「りぼん」派か「なかよし」派か?
最後発の「ちゃお」が、最大部数を誇る。
かつて女子小中学生向けマンガ誌といえば「りぼん」か「なかよし」の二択だったものだが、いまや状況は一変。最後発の「ちゃお」が2位に2倍以上の差をつけて最大部数を誇る。コア読者を小学校低-中学年に絞り、テレビ番組や芸能人と積極的にコラボすることで市場を席巻。ボリュームも付録も他誌を圧倒する。




H:非処女系恋愛
Cookie(1999年創刊:集英社)
Betsucomi(1970年創刊:小学館)
デザート(1996年創刊:講談社)
Cheese!(1996年創刊:小学館)
21世紀の現在、
成熟女子たちの愛読マンガは、
“行為後”を描く。
少女マンガにおいて長らくご法度とされてきた性描写も、いまや恋愛を描く上で避け得ない要素として、これらの雑誌には当たり前のように取り入れられている。かつての「キス」が「セックス」に置き換わったのだ。なかには過激なものもあるが、おおむね詩的なネームや点描を多用した、雰囲気に流す性描写が多い。




I:小学館やんちゃ3姉妹
Cheese!(1996年創刊:小学館)
Sho-Comi(1968年創刊:小学館)
ちゃお(1977年創刊:小学館)
少女マンガ誌の限界に迫り、
過激な性描写が一時は社会問題に。
日本PTA全国協議会の「平成18年度子どもとメディアに関する意識調査」で子どもに読ませたくない雑誌の第1位は「少女コミック」 (現「Sho-Comi」)で第2位が「ちゃお」。特に当時の「少女コミック」は露骨な性描写が多く社会問題化した。抑えめになったいまでもかなり頻繁にキスシーンが登場するのが特徴的。




少女マンガのニューウエーブ
もっと!(2012年創刊:秋田書店)
ITAN(2010年創刊:講談社)
ハルタ(2013年創刊:エンターブレイン)
普遍的かつ革命的、すぐれた作家による、
斬新で意欲的なマンガ雑誌の登場。
「モーニング」などの男性誌が積極的に少女マンガ家を起用する一方、少女マンガの側からも普遍性を志向する雑誌が誕生した。BL誌、同人誌、Webなどからジャンルを問わずすぐれた作家を起用し、少女マンガ的な丁寧な心理描写を活かしながら、大人のマンガ読みのニーズに応える作品を生み出しつつある。



pen 2013年06月01日号 通算337号

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