最終更新: mototemplate 2021年10月21日(木) 20:48:16履歴
【山岸凉子:かいかぶりはしないが、あなどらない】
「YOU」102回放送日:1984年06月23日
NHK「YOU」102回 ゲスト:山岸凉子(37分11秒から)
「YOU」102回放送日:1984年06月23日
上記はめ込み動画が再生されない場合はこちらのURLでご覧ください(山岸凉子登場シーンから再生されます)
https://youtu.be/zREUuXl-OTI?t=2230
「YOU」放送リスト
https://www.wikiwand.com/ja/YOU_(%E3%83%86%E3%83%A...
(前略)
糸井 山岸さんの漫画にやっぱりタブーの話出ましたけれど、タブーも随分描かれてますけども、そういう制約みたいなのは…どのへんの境目みたいなことは、誰が決めるんですか?
山岸 まぁ、誰が決める、ま、編集の方なんですけれども、今から12-3年前ぐらいに、やっぱり、同性愛を最初に描いて、あの、持ってったんですね。そうしましたらね、しばらくしてから電話があって、あのー、ラストがちょっとまずい絵だったんですけれども、それがあるのでちょっと掲載するのに編集会議を開いたって言うんです。それで、あのー、ラストのページを描き替えてくれるなら掲載しましょう、と言うんです。それであたくしあの、そこを描きたくて描いた作品ですから、そうであるならば、おたくと縁がなかったんですね、と言って電話を切ろうとしたんです。そうしましたら、あのー、折れてくれたんですけれども。それが初めて同性愛が載った時ですね。
糸井 今はあのー、ホモセクシュアルだとかバイセクシュアルだとかっていうのはわりに少女漫画の中ではごく一般的になっちゃってますけども、そうなるとまた違う曲面になってくると思うんですけれど。そのへんはどう思われますか。
山岸 あたくしすごくねあまのじゃく的なところがあるものですから、みんなからこう拍手をもって迎えられると、急にちょっと、考えてしまうんですね。
糸井 やめたくなっちゃう。
山岸 ていうよりね、あたくしは好きで描いてはいるんですが決して同性愛とかを賛美して描いているんではないんですよね。だからそこのところが、我ながらちょっと矛盾していますけれど、まぁ、みなさんもわかってて読んでいるんだとは思うんですけれども。
糸井 ま、坂本龍一くんなんかも昔言っていたんだけれども、ちょっと前衛かかってることをすると、普通にポピュラーとして受け入れられるようなことをすると「なまぬるい」とかね、あのー、ファンていつでも先鋭化するでしょ。
山岸 そうですねぇ。
糸井 さっきなんか聖徳太子の格好する人まで表れちゃうくらいで。
山岸 うん、うん。
糸井 いつでもファンていうのがこう、なんか、引きずって行こうとする、そういうのを上手に距離持つってのは大変なことでしょ、やっぱり。
山岸 えとね、あたくしのモットーはね、読者に対して、あのー「かいかぶりはしないが、あなどらない」。そういうやりかたでいっているんです。ですから、そのー、読者の方がそうしてほしいという意識がもし見えたとしても、敢えて乗らない、というやり方をしてきてます。
糸井 読者の言うことっていうのは聞こえてくるけれども。
山岸 そうですね。
糸井 そんなにやすやすとは乗らないぜ、と。
山岸 えーと、そうですね、やはり、それに自分が酔ってしまったらダメ、なんですね。
糸井 そうしてダメになったケースなんてのも、まあ、ここで聞くわけにはいかないけども、あるんだろうねー、やっぱり。
場内 (笑)
(後略)
「YOU」102回放送日:1984年06月23日
NHK「YOU」102回 ゲスト:山岸凉子(37分11秒から)
「YOU」102回放送日:1984年06月23日
上記はめ込み動画が再生されない場合はこちらのURLでご覧ください(山岸凉子登場シーンから再生されます)
https://youtu.be/zREUuXl-OTI?t=2230
「YOU」放送リスト
https://www.wikiwand.com/ja/YOU_(%E3%83%86%E3%83%A...
(前略)
糸井 山岸さんの漫画にやっぱりタブーの話出ましたけれど、タブーも随分描かれてますけども、そういう制約みたいなのは…どのへんの境目みたいなことは、誰が決めるんですか?
山岸 まぁ、誰が決める、ま、編集の方なんですけれども、今から12-3年前ぐらいに、やっぱり、同性愛を最初に描いて、あの、持ってったんですね。そうしましたらね、しばらくしてから電話があって、あのー、ラストがちょっとまずい絵だったんですけれども、それがあるのでちょっと掲載するのに編集会議を開いたって言うんです。それで、あのー、ラストのページを描き替えてくれるなら掲載しましょう、と言うんです。それであたくしあの、そこを描きたくて描いた作品ですから、そうであるならば、おたくと縁がなかったんですね、と言って電話を切ろうとしたんです。そうしましたら、あのー、折れてくれたんですけれども。それが初めて同性愛が載った時ですね。
糸井 今はあのー、ホモセクシュアルだとかバイセクシュアルだとかっていうのはわりに少女漫画の中ではごく一般的になっちゃってますけども、そうなるとまた違う曲面になってくると思うんですけれど。そのへんはどう思われますか。
山岸 あたくしすごくねあまのじゃく的なところがあるものですから、みんなからこう拍手をもって迎えられると、急にちょっと、考えてしまうんですね。
糸井 やめたくなっちゃう。
山岸 ていうよりね、あたくしは好きで描いてはいるんですが決して同性愛とかを賛美して描いているんではないんですよね。だからそこのところが、我ながらちょっと矛盾していますけれど、まぁ、みなさんもわかってて読んでいるんだとは思うんですけれども。
糸井 ま、坂本龍一くんなんかも昔言っていたんだけれども、ちょっと前衛かかってることをすると、普通にポピュラーとして受け入れられるようなことをすると「なまぬるい」とかね、あのー、ファンていつでも先鋭化するでしょ。
山岸 そうですねぇ。
糸井 さっきなんか聖徳太子の格好する人まで表れちゃうくらいで。
山岸 うん、うん。
糸井 いつでもファンていうのがこう、なんか、引きずって行こうとする、そういうのを上手に距離持つってのは大変なことでしょ、やっぱり。
山岸 えとね、あたくしのモットーはね、読者に対して、あのー「かいかぶりはしないが、あなどらない」。そういうやりかたでいっているんです。ですから、そのー、読者の方がそうしてほしいという意識がもし見えたとしても、敢えて乗らない、というやり方をしてきてます。
糸井 読者の言うことっていうのは聞こえてくるけれども。
山岸 そうですね。
糸井 そんなにやすやすとは乗らないぜ、と。
山岸 えーと、そうですね、やはり、それに自分が酔ってしまったらダメ、なんですね。
糸井 そうしてダメになったケースなんてのも、まあ、ここで聞くわけにはいかないけども、あるんだろうねー、やっぱり。
場内 (笑)
(後略)
最新コメント