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【女性セブン1975年:少女劇画作家の華麗なる私生活】

資料発掘:https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/167011...



女性セブン1975年12月03日号
出版社:小学館






「女性セブン」194-199ページ
今スゴイ人気の少女劇画作家の華麗なる私生活
いずれも20代、年収1000万から6000万、愛と夢を描く新アイドルの素顔は……
萩尾望都さん(26)
里中満智子さん(27)
池田理代子さん(28)
一条ゆかりさん(26)
竹宮恵子さん(25)
高橋亮子さん(23)
(図版に続いてテキスト抽出あり)









今スゴイ人気の少女劇画作家の華麗なる私生活
いずれも20代、年収1000万から6000万、愛と夢を描く新アイドルの素顔は……
萩尾望都さん(26)
里中満智子さん(27)
池田理代子さん(28)
一条ゆかりさん(26)
竹宮恵子さん(25)
高橋亮子さん(23)


「お作拝見いたしました。モーさま(萩尾望都の愛称)」てな具合で
ファンレター、月600通、それもなんと、女子大生からOL、ヤングミセスまで、少女劇画(コミック)はすごい人気なのです。そこで、現在700人はいるという劇画作家のなかから、人気最高の6人、彼女た ちの素顔と私生活をのぞいてみました。


萩尾望都
ただいま人気ナンバーワン!
「でも、早く結婚したいんです」
いま、人気NO.1の少女劇画は、『ポーの一族』(お茶の水女子大漫研調べ)に決定!(少女コミック連載)
「ッ、うれしいですねぇ」 ニコニコは作者の萩尾望 都さん(26才)。競争はげしい女性劇画作家のなかで、トップをしめたのだから当然。 「この商売、1に体力、2に体力、仕事の終わりが午前2時、3時になるのはザラ。だから起きるのも11時ごろにモタモタと…」
忙しい。だから収入も…。
「え? ええ、貯金は500万円ぐらいかな。この家は、20年のローンで買っちゃったの、1000万円で…」
打てばひびくようにポンポンと答えがかえってくる。面長の日本的美人だ。化粧っけはない。
「OL生活やったことないの。会社の男性とおつきあいもないまま、この世界にとび こんじゃったから、まるで化粧下手」
というとおり、萩尾さんは、福岡県立大牟田高校卒業後、デザイン学校に通い、好きな劇画を各誌に投稿。ボツ、ボツの連続のはて、5年前『なかよし』の新人賞に『ルルとミミ』が当選、劇画作家としてスタート。18万円の貯金をフトコロに上京した。
「家の反対はなかったですよ。母は、ヘンテコな読みたいなの書く女性(ひと)だったから。以前『マーガレット』で金賞もらったら、“おや、おまえの絵もお金になるの”って。(笑い) 竹宮恵子さんの家に転がりこんで…それからずっと仕送りなしの自力でやってます」
売れない時期もあったが、
「習うより慣れろで、明る作品を書けば編集ウケがいいと気づいて、いつのまにか軌道にのって…」
トントン拍子。さきの 『ポーの一族』は47年3月以来のロングラン、少女劇画ブームのきっかけともなったもの。名実ともにマンガ界の女王となった。
もうか、まだか、とにか 現在25才、独身。
「なぜかいまだに独身なの。初恋は小学校2年、次が高校のときブラトニックラブ。恋もしたんですけどねえ。(笑い) 男性?身長・体重・ 学歴問いません。丸顔で誠実な男性がいたら、オネガイシマース。登山家とか外国航路の船員もいい…年中うちにいないから(笑い)」
忙しくて男性どころじゃないのだろう。
「少女マンガ作家は恵まれてる反面、きびしいんです。書きまくってもモノにならないでやめていった人も多いわ」
アイディアが勝負。フロの中でひらめくこともある。
「欽ちゃんのテレビみて思いついたり…好きなの、彼って、とても鋭い才能持ってますね」
アイディア、アイディア、激しい競争のなかで、萩尾さんの青春が燃えている。



里中満智子
「年収は3000万、で いつダメになるか不安で…」
東池袋のマンション1LDK、机が5、6卓ズラッ。ここが『あした輝く!』(少女フレンド連載)の作者里中満智子さん(27才)の城だ。奥から里中さんが、「はじめまして」と挨拶。アレッ(失礼)と思うほど美人だ。
「いま連載が7本。週に2、3回は徹夜で、丈夫に生んでくれた両親に感謝してます」
とニッコリ。笑顔がまたすばらしく、女らしさがいっぱいに漂ってくるが、“城の女王”の仕事ぶりは、まさに男まさり。助手を4人使い、
追い込みになると臨時の助手も採用、仕事、仕事。
「収入? ま、年収3000万円ぐらい。でも人件費やマンションの維持費で月に100万円は出ますから」
こともなげ。ケタがちがうみたい。
「4年前、過労で倒れたんですが、2週間の入院中も考えるのは劇画のことばかり。忙しいのは苦労じゃないんです。それより、仕事が突然なくなるんじゃないか、目がさめたら“もう結構”といわれないか、そんな危機感がいつもあって…このままだと絵筆をもったままバッタリ。でもそれもいいわね」
笑いながらスゴイことをいう。自信があるからだろう、劇画へのすさまじい情熱があるからだろう。
大阪市立桜の宮高校1年の とき、『少女フレンド』の新人募集に『ピの肖像』で当選、賞金10万円。これを機に高校中退、独立した。思いきったものだ。特に両親の反対もなかった。
「その頃、マンガなんてきわものとしか見てくれなかったのに、いまじゃ高校生が母親同伴で“弟子にして”…変わりましたねえ」
10年ひと昔、だ。
「なにしろ描きまくってきましたからねえ、それがそのまま私の青春だったんです。初恋ですかァ…中学1年のとき上級生のスポーツマンに。ま、これはうたかたの夢。(笑)結婚を考えない、といえばウソになりますが、どうもオックウで…どこかよい出物はございませんか(笑い)」
小さい頃から、ヘルマン・ヘッセを愛読、ギリシア悲劇、伝説ものを読み漁った。
「ロマンがあるでしょ。私の作品にそれが影響されてるかもしれませんね」
人気の秘密は、こんなところにあるのかもしれない。
「女ですもの、ファッションや映画に興味がないわけじゃありませんよ。でも現実にワザワザ出かける時間がなくて…ディオールだ、サンローランだの写真を横目に既製品ばっかり買って…(笑い)」
多忙なスーパーレディー。“ばったり”といかないよう祈ろう。



池田理代子
なんと、別れた前夫君と復縁!
「別れてお互いの大切さが…」
『ベルばら』──いまさらご紹介するまでもない。売れに売れて、全10巻しめて470万部という大ベストセラー。作者は、これまたご存じの池田理代子さん(28才)。社会科の先生になろうと東京教育大に入学、在学中アルバイトのつもりだった劇画が本職になって…。
45年に、『マーガレット』の編集者、7才年上の男性と結婚した。そして、去年の6月、彼女は離婚する──ここまでは大方の読者がご存じのはず。
それが、実は──
「ええ、いままた彼と一緒に暮らしてるんです。ことしの6月から…」
彼女は淡々とした口調でいうのだ。1年間の別れ、そしてよみがえった愛…いったい何が起こったのか。
「彼はすばらしい男性です。私にはどうしても必要な男性でした。だから結婚したんです。 それが、私の仕事が忙しすぎて、主婦業をとっても続けられなくなったの。うまく両立させていくなんて、器用なことはできないのね。妻としてのうしろめたさを感じて。主人もそれを理解してくれ別れたの。最初別居のつもりが、けじめをつける意味で
籍もぬいてしまったのよ」
離婚後、彼女は某誌に“2度と結婚はしまい。死ぬまで恋をしていたい”──そんな意味のことを書いたことがある。恋の相手はやはり元(?)夫だったのか。
「ふたりの気持ちがさめたわけじゃなかったんですよ。別れてからあらためて知ったんです、 お互いが大切だと。どちらが欠けてもダメ、私ってひとりでは生きていけないんです。女って弱いんですね」
ひとりでは生きられない。オスカルもまた、そう口走る。
「(ベルばらは)主人の協力がなかったら生まれませんでしたね。主人はアンドレのように、カゲになり私を助けてくれました。フランスへ行って資料も集めてくれたんですよ」
『ベルばら』は、私小説的マンガであるらしい。
「まだ籍はいれてませんが、そのうちに…。いまは家事はまったくやってません。子どもができたら家庭にはいって子ども中心の生活をしていきたいの。収入? 年収6000万ちよっと、でも75パーセントも 税金でもってかれますから。そりゃまは主人より多いですけど、それは(愛情に)関係ありませんわ」
オスカルとアンドレは、最後に結ばれる。が、ふたりは天国へ…現実の、このふたりは一度は死んだが、また愛がよみがえって結ばれた。
マンガとちがうのはただこの1点。現実のほうがハッピーエンドではあった…。



一条ゆかり
「私は女の子がキライなの、
だから美少年ばかり描くの!」
「青春時代の思い出が、いつのまにか絵に出てきますね。高校のとき、兄の友だちでハンサムな男性とよく遊んだの。それで女の子からねたまれて…だから女の気持ちって好きじゃないの。それで、私の絵は中性的な美少年が主人公になるわけ」
『5愛のルール』(りぼん連載)の一条ゆかりさん(26才)は、黒のセーターにスラックス、劇画の主人公の美少年にそっくりの感じだ。仕事場兼自宅の新宿のマンションで、一条さんは男性アシスタントに囲まれて忙しそうだ。
岡山県生まれ、6人兄妹の末っ子だ。小さい頃からマンガ好きで、水野英子さんが大好きだったそうだ。高2のとき憧れの水野さんのもとに投稿、採用されて本になった。このとき原稿料が5000円。そして『りぼん』の漫画コンクールに『雪のセレナーデ』で準入選。チャンスとばかり、母親の反対を説得して上京、文京区のアパートに落ち着いた。
「とても厳しい大家さんで、私が男の子に手伝ってもらって夜中まで描いてるものだから、“ふしだらだ”と追い出されちゃったの。で、こんどは男の子のアアパートで描いてたら、そこが女性禁止でダメ」
といって生活には困らなかった。『りぼん』との専属契約があったし、収入は全部で8万円ほどになった。まだ19才の頃だ。
「新宿でよくヒッピーにまちがえられたこともあったわ。 新宿って好きなの。サテンでよく仕事するんですけど、夜中に開いてるサテンが新宿には多いでしょ。いまも徹夜が多いわね、だから起きるのは午後2時ごろ」
典型的な夜型。売れっ子になった現在もそれは変わらない。
「好きな自分の作品は『雨あがり…』少年の悲しい恋を扱ったものよ。
私? そりゃ恋をしたことはあるわ、でも長続きしないの。同業者みたいな人だったけどすぐ終わっちゃった。やっぱり、男っぽくない髪の長い美少年が好きね。でも現実にいないでしょ、だから絵の中にハンサムでキザに描くのよ。結婚? ちょっとしないかもしれませんね。収入もちがうし…永久同棲ならする かも…」
彼女の収入は年1500万円ともいわれている。一条さんの心を射とめるのは、なかなかむずかしいかも…。仕事場には彼女好みの、ロング ヘアの美少年がいっぱいいるのだが。
以前オートバイにこり、いまは免許もまだないのに、車(ギャラン)を買いこんだ一条さん。彼女をエスコートする男性は現れないのか…。



竹宮恵子
恋人に“マンガをとるか俺をとるか”と迫られて…
「収入? 内緒にしたいんだけど年収1500万円ぐらいかしら。でもネ、お金はあるのに使うヒマが全然ないんですよっ」
ぜいたくな悩みをいうのは、『ファラオの墓』(少女コミック連載中)の竹宮恵子さん(25才)。現在、西武新宿線下井草駅近くに仕事場を持ち“トライキライザープロダクト”の看板をこの8月からかかげている。 彼女と女性の助手2人、ブレーン1人の総勢4人のメンバー。
仕事場の家賃3万円、ブレーンの増山法恵さんと同居中の自宅マンションが4万円、その他人件費やなにやかやと毎月50万円はかかる。が、それでも、お金は使えないほど残る! それほどに売れっ子なわけ。
竹宮さんは徳島県生まれ。徳島大教育学部2年に在学中『少女コミック』から連載『森の子トール』を依頼され上京して独立した。それまで何度も投稿したのが認められたのだ。現在ファンレターは月に600通、人気も抜群だ。
「恋人はいませんよ。ボーイフレンドはいますが、これはオオカミよけっ」
左手薬指の指輪を見せていたずらっぽく笑う。在学中の恋人が「マンガをとるかぼくをとるか」と迫り、即座にマンガを選んだ彼女だから、
「家庭的なつもりだけど、マンガをやめろ、という人は絶対にイヤ! 母はもう私を結婚させることをあきらめたみたいですよ。
私って品行方正なのよ。踊りに行くのは好きだけど、夜の町は大きらいなの。
ボウリングも好きよ。いま ビリヤードにこってみようかと思ってるの。でもねえ、お金を使うヒマもないんですものねえ…」
少女マンガ界のなかでも、竹宮さんはもっともプロ意識の強い人という定評がある。マンガのために恋人までふった彼女だ。大傑作を大いに期待しよう。



高橋亮子
劇画が描きたくて高校中退、親を振り切って上京…そして
新進気鋭、いま、もっとも 注目されているのが、高橋亮子さん(23才)。『しっかり! 長男』を『少女コミック』に連載中だ。2作めの『つらいぜ! ボクちゃん』が大ヒットして、トップの座に仲間入りした。
西武池袋線ひばりが丘駅に近いアパートをたずねたが、高橋さんはご就寝中。彼女も夜型で、起きるのは午後1時ごろとか。ややあって──出てきた彼女は、お化粧っけのない顔にロングヘア、ひかえめなお嬢さんといった感じ。
「高校2年の冬、学校をとびだしちゃったの。マンガが描きたくて退学したのか、退学したからマンガを描いたのかよくわからないんだけど…もちろん家族は大反対」
国鉄職員の父、小学校教師の母親、想像に難くない。
「おとなしそうに見えるけどシンは強いのよ」
ガンバリとおすうち、投稿した作品が認められて、47年の夏上京。
「寂しくて何度も泣いた」そうだが、いまや外出するヒマもないほどの忙しさ。年収は およそ1000万円(推定)といわれるが、
「家賃4万円、アシスタント料などで月10万円はかかるの。貯金はゼーンゼン、よ」
ペロッと舌をだした。
「私、いま花婿募集中なの。やさしい人がいいわ。私は外見にこだわらないし、ハンサムな人はむしろいろんな意味でこわいから嫌い」
少女劇画の主人公みたいなことをいう。
「ホントは対人恐怖症でね、こわいの。人見知りするし…」
競争のはげしいマンガ界を泳いでいくには、心細い話。
「ファンレターが日々30通ほどくるんですけど、なかにはおとなの人が“結婚して”んていってくるのよ。困っち ゃうわ」
フォークが好きで、小椋佳、井上陽水の大ファン。料理上手で家庭的…平凡な家庭の主婦がいちばん似合いそうな高橋さんではある。

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