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【少年愛を語る文脈でヒトラーの魅力に触れる竹宮惠子】
2001年06月20日発行「竹宮惠子のマンガ教室」において「ヒトラー・ユーゲント」と「ヒトラー個人」の魅力について語る竹宮惠子

資料提供
https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/162685...



「竹宮惠子のマンガ教室」2001年06月20日発行(竹宮惠子:51歳)より抜粋

竹宮 ごく単純に言うと、今の人でもよくわかるのは「ヒトラー・ユーゲントっていいよね。詰襟ビシッと着ててさ、目深に帽子を被っていて」。
ヒトラー・ユーゲントがなぜいいか。美形ばかり選んでいるからっていうのはもちろんあるんですが、それだけじゃなく「制服の美」っていうのがまずある。

ーーあれはなんでそそられるんでしょうね。もちろん今となってはあれは、基本的には弾劾の対象なんですけど、でも、妙にエロティシズムを刺激するもの、そういう象徴としてよく出てきますよね。

竹宮 あれにはなんというか、ほかの侵害を許さない何かがある。外から何か意見を言うことを許さないがっちり固められた団体であるんだけども、しかもそれが、誰か一人の価値観で選ばれ、構成されているわけですよね。そういう、外からの侵害を許さず、批判も何ももう絶対受け付けない存在である、っていうことが一つの条件。そしてまた、それを助長するような制服なんですよね、あれが。

ーーあれは要するに「完璧な世界」っていうものが醸し出すエロスなんでしょうか。

竹宮 ヒトラーという人は、ある意味では超オタクなんじゃないかと思うんです。彼の名画の集め方とかをみていると、自分はまったく描くセンスがないくせに、いいものは集めて自分のものにしたい、みたいな、すごいオタクな発想があって。ヒトラー・ユーゲントもその一つじゃないかな。自分は棚に上げて、他人には非常に美しいものだけを求める。ずうずうしいっていうか、肩代わりさせる発想っていうのがあるっていうか。

ーーそれにしても、あの危ない魅力は何なんでしょうね。

竹宮 何かに従事する人っていうのは、自分を殺していますから、その意味で非常に魅力的ですね。軍服・軍隊が魅力的なのはそういう理由だと思います。
軍隊を非常に愚連隊っぽく描く小説とかいっぱいありますけど、それではあの魅力は出ない。統制された、何か鬱屈した感情みたいなもの。軍隊って、自分を完全に抑えてるんだけど、別の意味で自分の気持ちを同調させながら発散するじゃないですか。たとえば「敵を殺す」というふうにね。いいことではないですが、そういう構造が魅力的に見せるんでしょうね。

ーー自分を殺しているのが魅力的だっていうのは、そこには何か無理があるから、逆にどこで裏返るか分からないからでしょうか。ウィーン少年合唱団の声がギリギリの声で、もうちょっとのところでいつ裏返るかわからない、そういうすれすれのものっていうこと?

竹宮 緊張感があるっていうことですね。それがないといけない。それはまずひとつの条件。私が「少年じゃなくちゃダメ、大人になりきっちゃったら、それは美の対象ではない」というのと同じですね。大人になっても少年性を内面に持っている人、これはけっこう魅力的だと思うんです。それがあれば、その人がどんなに醜男でも関係ないっていうか。

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