5ちゃんねる【萩尾望都】大泉スレ【竹宮惠子】に関する資料まとめサイト

【竹宮恵子:暖炉】1972年作品
自作『暖炉』のモチーフになった作品について竹宮恵子が記した文章を時系列で考察
 ↓
1976年
レイモン・ラディゲの「肉体の悪魔」を読んだあと、いわばその感想文として描きあげた
1980年
駄作の小説からいいものを作ったりすることがあります。たとえば私の作品で「暖炉」というのがあります。この作品のネタになったのは、年上の女の人に恋するラディゲの話
2019年
アンソニー・パーキンス主演の米映画『死んでもいい』観て、刺激を受けて描いてみた



暖炉

掲載:別冊少女コミック1972年正月号増刊
収録:フラワーコミックス「ガラスの迷路」


1976年フラワーコミックス「ガラスの迷路」188ページ
〈作品によせて〉
★暖炉
レイモン・ラディゲの「肉体の悪魔」を読んだあと、いわばその感想文として描きあげた作品です。当時の少女まんがは、恋そのものの展開を描いたものばかりでしたので、わたしは恋する者の一途なせつない気持ちを、とことん追ってみようと思いました。年上の女性に恋心をいだく少年というテーマはとても好きで、同種の物語をいくつか持っておりますが、なぜか発表するチャンスを得ません。1976年10月 竹宮恵子

フラワーコミックス「ガラスの迷路」1976年12月05日発行



資料提供
https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/162580...
https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/162580...



1980年「竹宮恵子・萩尾望都 少女マンガ家になれる本」196、198ページ
話が少しそれましたが、現在でも小説なんかを読んでいると、ほかのところはダメだけれど、シチュエーションのおもしろさだけを盗んだりすることがあります。このシチュエーションだったら、私はもっとおもしろくしてみせるという形で、駄作の小説からいいものを作ったりすることがあります。
たとえば私の作品で「暖炉」というのがあります。この作品のネタになったのは、年上の女の人に恋するラディゲの話なんです。それを読んだあとでどうしても気に入らず、変えたい部分があってイライラするので、私がマンガに描いたわけです。周囲の人にはその作品を「読書感想文」といっています。
資料提供
https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/163832...





2019年「少年の名はジルベール」文庫版150ページ
1972年前半の仕事は読み切りばかりだった。アンソニー・パーキンス主演の米映画『死んでもいい』を観て、刺激を受けて描いてみた『暖炉』(『別冊少女コミック』)は、兄嫁に恋する少年の絶望の物語。到底、少女マンガじゃない。でも、これも習作の一つだったのだと思う。






※参考
2021年「一度きりの大泉の話(萩尾望都)」95-96ページ
増山さんは竹宮先生にも同じ頃に『肉体の悪魔』を勧めました。そして竹宮先生は『暖炉』という作品を描かれました。これは美少年と人妻との恋愛の話のようです。最後に死ぬ(らしい?)のは美少年とのことです。
これはちょうど増山さんから『肉体の悪魔』を紹介されて、それぞれに読んだら、別にお互い本の感想も言い合ってないのに、『暖炉』(美少年と人妻との恋)と『11月のギムナジウム』(浮気した人妻が産んだ双子の話)という、別々の、それでいてどこか共通のものを想像するような話が出来上がってしまった、ということらしいです。
実際、あるファンから来た手紙には「『暖炉』と『11月のギムナジウム』は、同じ事件の前編と後編のように読めますね」と書かれていました。それを読んで増山さんは「そうよ、あなたたちに同じ本を読ませたんだもの」と楽しそうに満足そうに笑っていました。
(※注・編集者の指摘では竹宮さんは何か映画をヒントにしたとのことです。だとしたらすみません。萩尾の記憶違いもあることでしょう)
資料提供
https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/162580...

Menu

メニューサンプル1

管理人/副管理人のみ編集できます