【萩尾望都】大泉スレ【竹宮惠子】 資料まとめサイト - 【「ウィーン協奏曲」と「ノルディスカ奏鳴曲」の嘘実】
【「ウィーン協奏曲」と「ノルディスカ奏鳴曲」の嘘実】


「ウィーン協奏曲(1976年)」において作者竹宮恵子自身を本人として登場させ、生島玲を実在の人物として描いたが、その25年後、トラプロ掲示板(現在は削除されている)において「玲君は実在の人物ではありません。本当に居るかのように装ってかかれた架空の物語です(2001年08月29日)」と述べている
また、竹宮恵子の名で発表したが、25年後「このストーリーは、当時竹宮のプロデュースを引き受けていた増山法恵氏の原案になります」と明かしている
削除されたトラプロ掲示板のアーカイブあり(下記参照)

追記:1997年の【竹宮惠子・増山のりえ:スペシャル対談】において生島玲は「全くの架空の少年です」と明かしている→【竹宮惠子・増山のりえ:スペシャル対談


1976年発表「ウィーン協奏曲」
1980年発表「ノルディスカ奏鳴曲」
について


【作品内容】
15歳にしてウィーンの音楽院に留学した若き天才ピアニスト生島玲は竹宮恵子のファン
生島玲は実在の人物であると竹宮恵子は答えている(下記BBS参照)
熱心にファンレターをくれて文通しているというストーリー
作中に竹宮本人が実名で登場する
ほかに「トラ・プロ」など実在の自社やスタッフや、友人である「生島優子(生島玲の姉)」やドイツで通訳をしている「千藤とも子」など、実在か架空か不明の人物を竹宮自身と生島玲の周辺に配している

1976年
「ウィーン協奏曲」発表
初出:りぼんデラックス冬の号
再掲:1977年フラワーデラックス竹宮恵子愛のイラスト作品集
掲載時原作者名は表示されておらず竹宮恵子作品として発表

1980年
「ノルディスカ奏鳴曲」発表
初出:LaLa112月号
掲載時原作者名は表示されておらず竹宮恵子作品として発表

1997年
竹宮惠子・増山のりえ:スペシャル対談
増山 今まで『ウィーン協奏曲』の生島玲君という少年があまりにリアルなんで、ファンの方の大半が、実在する人物だと錯覚されるんですよ。で、夢を壊すにが悪くて言ったことなかったんですけど、今回、ここではっきり言っちゃいましょう。あれはモデルもいないし、全くの架空の少年です。
竹宮 いまだに生島玲君によろしくって葉書が来る。

2001年08月29日
「公式サイトBBS」
公式サイトBBSは2021年09月に削除されており現在確認できず(アーカイブあり:下記参照)
竹宮:公式発表では最初、実在の人物、ということでお答えしておりました。友人のささやななえこ氏から直接、同じ質問(生島玲くんは、実在の人物なのでしょうか?)を寄せられるに至り、さすがに真実を述べざるを得なくなりました。玲君は実在の人物ではありません。本当に居るかのように装ってかかれた架空の物語です。
同時に以下の記述あり
竹宮:このストーリーは、当時竹宮のプロデュースを引き受けていた増山法恵氏の原案になります。



1976年
「ウィーン協奏曲」





1980年
「ノルディスカ奏鳴曲」



資料提供
https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/162755...

参考ブログ「おたくま経済新聞」2014年04月02日
https://www.excite.co.jp/news/article/Otakuma_7510...


関連項目
「変奏曲」あとがき2種:1980年・1988年
1988年に増山のりえを原作者として公表(それまでは非公表)
私の作品の中で、クラシック音楽が色濃く出ているものは、たいていが音楽学校出身の増山の知識によるところが大きいのです。(中略)
この機会に2人で検討して、いったいどこからどこまでが、どちらの発想なのか、明確にしようなどという無謀な試みもしてみましたが、互いに忘れた部分もあり、結局確認は不可能でした。多くのファンは、我々の共作の事実を知ると、どの作品がだれの、と分けたがるようですが、我々としては、音楽ものは増山、というような漠然とした分けかたしか、しようがないのです。


竹宮惠子公式サイトBBS過去ログ(2021年09月に削除)
http://tra-pro.com/PUSHICAT_CLUB/bbspast/1.html
http://tra-pro.com/PUSHICAT_CLUB/bbspast/2.html
http://tra-pro.com/PUSHICAT_CLUB/bbspast/3.html
http://tra-pro.com/PUSHICAT_CLUB/bbspast/4.html
http://tra-pro.com/PUSHICAT_CLUB/bbspast/5.html
付記・2021年07月01日:増山法恵逝去
参照【訃報

トラプロ掲示板アーカイブ:2001年06月20日から09月14日まで
https://web.archive.org/web/20210806232824/http://...
資料提供:https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/165219...

[743] 生島玲くんについて 投稿者:またはり [外国] 投稿日:2001/08/28(Tue) 22:31
初めまして+質問です。
「ノルディスカ奏鳴曲」に登場する生島玲くんは、実在の人物なのでしょうか?気になって夜も眠れません・・・。
だれかご存じのかた、教えて!

[744] 無題 投稿者:竹宮 [関東] 投稿日:2001/08/29(Wed) 22:33
ええと、>またはりさん。
この質問は、「ウィーン協奏曲」「ノルディスカ…」の発表後、たくさんの方から寄せられました。公式発表では最初、実在の人物、ということでお答えしておりましたが、竹宮が、友人のささやななえこ氏から直接、同じ質問を寄せられるに至り、さすがに真実を述べざるを得なくなりました。
まず、お答えを。玲君は実在の人物ではありません。本当に居るかのように装ってかかれた架空の物語です。
また、このストーリーは、当時竹宮のプロデュースを引き受けていた増山法恵氏の原案になります。この作品に限らず、音楽関係の作品は、ほとんど増山氏のストーリーです。増山氏の要求は大変高尚で、芸術的でしたので、音楽という目に見えないものを表現することに夢中になりましたね。このコンビネーションの最たるものが「変奏曲」シリーズです。こちらは発表当時こそ、竹宮の名前だけで出されましたが、その後、「原作・増山法恵」として出版もされています。



竹宮惠子公式サイトBBSの廃止について(公式サイトより)
この度はBBS (掲示板)の運用を見合わせました。近頃はSNSなどの発達により書き込みが減少傾向で、そのためにお返事ができないことが多々あるためです。twitterへのリンクなども用意していますので、そちらで書き込みに挑戦してくださいね。