【青池保子インタビュー】
少女SFマンガ競作大全集
出版社:東京三世社
発行日:1978年11月25日
資料提供:
https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/164452...
青池保子
ハチャメチャインタビュー
腺病質な男なんか死んでしまえ!
男の愛がおぞましくも美しく絡み合うのは軍隊をおいて他にない……
★お気に入りのキャラクターは?
ヒースなの。思い入れがすごくてね。あと、ティリアンやヤマトタケル。片目だから描きやすい。
★ヒースはやっぱりキース・エマ ーソンがモデル?
もちろん! バージルは形態的にはカール一・パーマーという感じ。ELPは昔から大好きで、詞を必死で訳そうとしたこともあったけど、さっぱりわかんなかった。「悪の教典」あれは何だ。
★おカマルックの出現
「エロイカより愛をこめて」からだけど、あれは、編集部が「やろう、やろう」とたきつけた。こっちの方が「本当にいいんですか? そんなこと!」
で、悪趣味の限りをつくすことにした。(笑い)
ニジンスキーをミジンコにした時は、山岸涼子さんにうらまれちゃってね。
「ニジンスキー出すけどいい?」
まさか、ああなるとは思わなかったんでしょうね。
「いいわよ」
もうあっちこっちでうらまれちゃって。罪深いマンガだな、と。
★ファンの層は?
男の子のファンが多いのよ。 ロックや帆船が受けるのかなァ? ”遊び”の要素がかなり入るから、わかる人にはわかる、ということもあるけど。ロックの挿入は、ある程度、読者にわからせなきゃならないと思う。完全、うちわ向けじゃ困るしね。
★バックに凝っているとか……
命かけてます。(笑い)
難しいバックをアシスタントに指定すると嬉しがってね。私もだんだん、サディスティックになりますよ。
★SFについては?
昔、SFマガジンで、瀬川昌男の作品を読んでから。ではルーツを知ろうと、H・G・ウェルズから始めて、とにかく読みあさりました。
★『イブの息子たち』にはSFの基盤があると思うのだが……
しみついてしまったんでしょ。
★ファンタジー観など……
ワ、ワ、何か素晴らしいこと言わなきゃ!
文字以前の意識から発生する、とでも……。
★これからやりたいものは?
衝激のハード・ロマン!
「ナバロンの要塞」が好きでして。軍隊ですよ。あの抑圧された状況、上官と下士官、男の世界、いいですね……。
★今、流行の美少年主義は?
大嫌い。男を描くなら男らしく描け! 腺病質な男は死んだ方がいい。(笑い)
★最後に何かひと言。
私はシリアスな人間です! 本当なんだから……。