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【「意識的変革者」竹宮恵子】



少年少女SFマンガ競作大全集PART6
発売日:1980年07月01日
出版社:東京三世社

資料提供:https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/164353...



「少年少女SFマンガ競作大全集PART6」187-189ページ
花の24年組─その限りない飛翔
「意識的変革者」竹宮恵子
(図版に続いてテキスト抽出あり)






花の24年組─その限りない飛翔
かつての異端はいまは主流となった! それは少女マンガに留まらず、マンガ界全体を揺さぶるエネルギーを与えた! 触発される第2世代の誕生は!?

「意識的変革者」竹宮恵子
「風と木の詩」「地球へ…」で少女マンガ界の金字塔を打ち建てた竹宮恵子の次なる飛躍は…


さる5月9日、竹宮恵子先生の「地球へ…」の出版記念パーティが、都内某ホテルを会場に華々しく催されました。竹宮恵子先生は「地球へ…」、「風と木の詩」で本年度(注:1980年)第二十五回小学館漫画賞を受賞し、今や名実共に少女漫画界のナンバー1。パーティー会場には先生の交際範囲の広さを物語るかのように、各界の著名人がズラリ勢ぞろい。ロケット工学でお馴じみのクロスオーバー人間、糸川博士、若者に絶大な人気を誇る中島梓氏、SF界からは星新一、平井和正、光瀬龍氏、マンガ家の手塚治虫、水木しげる氏、その他若手では江口寿史、魔夜峰央氏等々……。さ っそく会場中より、竹宮作品絶賛の声を集めてみました。


石森章太郎
おめでとうございます。「地球へ…」のアニメ映画は興行的にも大ヒットだそうですね。だからおそらく朝日ソノラマから出た単行本の「地球へ…」もたいへんに売れてるんで、こういう盛大な出版記念会になったんじゃないかと思います。竹宮くんがこの道に入ったのは僕が書いた「マンガ家入門」がもとだそうで、そのせいで悪かったのかよかったのか彼女をこの道にひきこんでしまって(笑)。とはいえ、ここにこうして盛大な会を開けたのはやはり「マンガ家入門」のいい影響だったんじゃないかとたいへん嬉んでおります。今後ともがんばって、僕らが年をとってできなくなった分を多いにカバーしてやっていって欲しい

中島梓
『COM』に載った「かぎっ子集団」を見た頃から竹宮恵子さんのファンなので、かなり昔からのファンだと思っています。それからしばらく少女マンガから離れてたんですが「風と木の詩」を初めて見た時は、遂に少女マンガにもこういう作品が堂々と載るようになったのかと多いに驚きました。そのうえ彼女と私とは誕生日が同じで……。それやこれやで親しくおつきあいをさせて頂くようになりました。竹宮さん自身非常に才能のある人ですが、そのまわりにまたすばらしい人々が集っていて、それこそ彼女の人間的魅力のせいだと思います。とにかく竹宮さんという人はもっともっと大きな仕事ができる人なのでがんばってほしい。

平井和正
いや、僕はまだ映画の方は拝見してないんですが、ウチの家族が非常に熱狂的なファンでしてつれてってくれということで、今日いっしょに来てるんです。ウチの子供たちが観たがる映画というのは必ず大ヒットするんです。もう二人とも観てますから「地球へ…」 が大ヒットまちがいなしというのは、もう統計学上出ているわけですよ(笑)

寺山修司
他のメディアにも進出してほしい。映画の原作やったけど、そういうの書くだけじゃなくフィルムまわしたりいろいろ他のことも。すごく何でもできる人だと思うから。休まない方がいいと思う、走り続ける方がいいんじゃないか。オレなんか何も言うことない。こっちがみならいたいくらいでス!

魔夜峰央
萩尾、竹宮というのは少女マンガを変えてしまったわけです。あの二人から少女マンガというのは少年マンガに比べてけしてひけをとらなくなって来たと思います。それだけにあの二人がどこまでいけるかというのは、これからの少女マンガがどこまでいけるかというひとつの指針になると思います。我々などは本当は竹宮さんたちを追いぬかなきゃいけないんでしょうけど、その前にあの方がどこまでいけるかが非常に楽しみです

藤子不二雄
竹宮さんの画集など拝見しますと、実に華麗で、その後「ドラエもん」なんか見ますと、これが本当に同じマンガかという感じです(笑)。ウチの娘などは、「ドラエもん」など見向きもせず、先日、「地球へ…」の初日に朝5時起きで出かけて行きました。今日このパーティーに来ることを言ったら、親父も出世したもんだなあという顔をして…(笑)

手塚治虫
竹宮さんの「地球へ…」は大成功で、彼女が『マンガ少年』に「地球へ…」をお描きになったので、僕の「火の鳥」はホントに影が薄くなってしまいました(笑)。そのくらい「地球へ…」というのはすぐれたSF作品だし、竹宮さんの頭の中にはそのくらいすごいSFプロパーがあると思います。これはもし小説家になったら星新一も小松左京もマッサオという作品を描けると(笑)。「地球へ…」を第三期としたら是非第四期の脱皮をして下さい


会場に詰めかけた方々からのおしみない絶賛の声の中で、竹宮先生は心もちほおを上気させ実に嬉しそう。この日ばかりはすばらしい作品を発表し続ける大家の面影もどこへやら、美しい一人の女性としてあでやかに来客の方々にごあいさつ。ちなみにこの日のケーコタンの衣装はみごとなお振袖。途中でこれまた豪華なピンクのドレスにお色直し。まことに天が二物を与えた典型とはこのことでありましょうか。今日はマンガとの結婚式のようだと自ら述べた竹宮先生に再び拍手がわきおこって、パーティーは大成功のうちに幕となりました。

なお竹宮先生はこのあと北欧へ長期旅行に立たれます。リフレッシュして帰国された竹宮先生が今度は我々にどんな大作を見せてくれるか大いに期待するところです。



少年少女SFマンガ競作大全集PART6

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