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【小松左京:文学性をもつ萩尾作品】
少年少女SFマンガ競作大全集5(1980年04月)


少年少女SFマンガ競作大全集5
発売日:1980年04月01日
出版社:東京三世社




文学性をもつ萩尾作品:小松左京
(画像に続いてテキスト抽出あり)

資料提供
https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/162472...



文学性をもつ萩尾作品:小松左京

 少女漫画というのに、僕はもうある時期から、こっぱずかしくて見られないっていう事があったんです。だけどストーリーなんかに非常に高い文学性を持ってるなあと思ったのは、岡田史子さんと萩尾望都さんですね。萩尾さんのは『COM』に載った作品だったかな。非常に美しいムーディーなタッチで描いているのを、それまで少女漫画ってとばして読んでたのに、偶然読んだんです」「10月の少女たち」だったと思うけど、なるほどこれはちょっと違うなと…
「小夜の縫う浴衣(ルビ「ゆかた」)」なんてのもよかったですね。男には描けない感覚です。朝起きて、外ですずめが鳴いてて、雨戸を開ける、空が広がってて、それから階段を降りて下へ行くと、お母さんが朝御飯のしたくをしててそういうことを延々と描いてるんですね。これは男には描けない。
 驚いたことに、萩尾さんは漫画も描くけど小説も書き出した。何でもいい、どういう形式が、一番ある表現したいことにフィットするかなんですね。おもしろいことにSFの新人の中には、松本零士さんや萩尾さんの長編なんかに触発されてSFを書きはじめる若い世代がでてきましたね。山尾悠子(ルビ「やまおゆうこ」)さんの「仮面物語」は『ポーの一族』に似た雰囲気があるし。それから新井素子(ルビ「あらいもとこ」)ちゃんなんて、今はもう大学生ですけど、16才の時書いてコンテストにはいった作品なんか、マンガで表現したかったけど、絵には自信がなかったからって言っていたようですね。男では野阿梓って人も、明らかに長編ファ(ヌケ「ン」)タジー劇画の原作ってムードで書いている。SFなんかはSF映画に刺激されるところがあるんだけど、今度はマンガに刺激されるところもあるんじゃないかな。視覚化されることにより、ひとつの刺激が出てくるんでしょう。

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