【村田順子：さんる～む元会長】

【村田順子：さんる～む元会長】1979年07月

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少年少女SFマンガ競作大全集PART２
出版社：東京三世社
発行日：1979年07月25日

「少年少女SFマンガ競作大全集PART２」80-81ページ
運命の出会い
さんるーむ元会長
村田順子

運命の出会い
さんるーむ元会長
村田順子

実のところ私は、竹宮恵子先生の後授会を運営させてもらうことになったほんの三ヶ月ほど前に、突如としてケーコタン狂になったという人間なのである。思えば、竹宮マンガの古いファンである親友に無理矢理ケーコ先生のサイン会に連れていかれた時に、私の運命が変わったのだ。サイン会での若いファンの熱気と興奮の中、いよいよ麗しのケーコ先生の登場。ガーン！　後頭部をぶちのめされたかのごとき、あのショック。その新から私は竹宮恵子という偉大なる人物によって、さなぎから蝶へと変わり、未知にむかってのはばたきを始めたのであった！(なーんちゃって……)

ファンになってから始めてケーコ先生の作品を読んでみたら、な、なんと！　こんなすばらしい世界があったのか。これこそ私の求めていたもの、私はケーコ先生に会わねばならない！

思いこみというのは恐しいもので、気がつくとホントにいつのまにやら、トラブロ軍団の一員となり、はては後援会の会長におさまってしまっていた。ファンになってからの所要日数百日目のことである。

竹宮恵子公認ファンクラブ「さん・るーむ」は今から七年前、初代会長波辺悠さんにより発足され、少数会員のみでの内輪の活動を方針としていた。この「さん・るーむ　パート１」は会長の高校卒業と共に解散となり、その後引継がれたのが我々の「さん・るーむパート２」、二代目会長は寺田恭子さん。会員同志の結束も固く内容的にも充実していたパート２の寺田会長が大学受験のため会をおり、この時たまたま副会長をしていたのが私。というわけであせりつつも会長という肩書のもとに日夜奮闘することになったのである。(うっ、うっ恐ろしい……)

大変なことになったと思うのもつかのま、あっというまに会員は千五百名にもはねあがった。ケーコ先生公認のファンクラブ会長という重大任務を背おいながら、この三年間はとにかく、ののしられながらも無我夢中だった。

そして思い出深いパート２も遂に終了に至り、今度またパート３が発足され「さん・るーむ」の歴史に新たなページを加える。ケーコ先生の成長と共にある「さん・るーむ」はファンにとっても先生にとっても、常にすばらしい存在であり続けた。スタッフも会員も先生のマンガが好きでたまらない、そんな皆の声にケーコ先生も誠意を持って答えてくれる。こんなステキなことが本当にいつまでも続くことを願うばかりである。

今年は私自身、竹宮先生のアシスタントとして、アシスト業だけに励むことにいたします。皆々さま、今後も「さん・るーむ」を可愛がって下さいませ。

【少年少女SFマンガ競作大全集Part２】