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【朝日新聞家庭欄 竹宮恵子「マンガの前線」】
朝日新聞家庭欄1977年04月05日掲載


「マンガの前線」:「風と木の詩」と「地球へ…」についてのインタビュー記事から、主に竹宮の発言を書き出し

竹宮「少女マンガって、要するにオンナに甘んじていると思っていました。男の人が結局、物語の中心になる。いい人が出てきて(ヒロインとの間が)まとまるかまとならないかの話。これじゃ困るわ、と。私の方は、人と違うような考えを持ってて、誇り高くも図々しくも自分の方が正しいと思ってたし、徹底したアウトサイダーでもいいやと思ってた。男の子を主人公にすることだって、昔は編集部からしてきらったんですね。外国の少女雑誌だって、表紙は男の子じゃないが、女の子がキャーッという男の子が主人公なら絶対ウケる、なんて強引に通したんです」

竹宮「二人の少年が出てきて、タイプが全く逆で相いれなくて、それでいて引かれ合って、みたいな全然異質なものの接触は何の意味があるかということは、私の大きなテーマなんです。同じタイプの者が寄り集まってグループを作るのが現実だけど、かたよった人間ができないためにも、全く違った者が接触しなければならないと思っています。異質なところを何とかしようというのが人間で、また、どうしようもないところがたまらなく好きなんですね。安易にいえば、快感だわーって感じ」

竹宮「自分の世界、自分の考えを築きあげちゃった人は反発が多いですね。いやらしいっていうなら、それでも構わない。かきたいのはプラトニックなことじゃなく、セックスというのがプラトニックの方に、とういう影響を与えるかということです。たとえば、結婚しちゃうと変わっちゃう。どういうことなのか、と。私の作品を本当に熱心に読んでくれている人って、結局セックスってもの、身体では容認できなくても、もし、そういうことあったら自分はどういうふうに対処すればいいか悩んでるけど、それなしには人間やっていけないと思ってる人じゃないですか。文化に毒されて頭でっかちの。すんなりいっちゃう、そんなことにひっかからない、生きていくことに何も悩まない人は読まないでしょう」

(朝日新聞)そこで、竹宮さんが的を絞る読者層が何となく見えてくる。
竹宮「中学、高校の人が多いですね。何かに気がついたときから、私の本を読み出す。何か別のものがほしい、その基本がなければ私の作品って読んでも面白くないでしょうね。それに、十五、六の子っていちばん変わりやすい時期で、そのころにメッセージを送るってことは、かなり役立つんじゃないかと思う。結婚とセックスがあっても人間が変わらない、そうでないと少女マンガは少年マンガと同等にならないと思います。私たちがマンガ週刊誌を読み始めたころのマンガブームというのは、問題提起の時代っていうか、叫ぶことはごいラクだった。いま、恋愛、セックス、学校のこととか皆、必死で考えなきゃいけない時代で、流れていっちゃうと、どこまでも流れていっちゃう。答えがほしいんですね。漫画家も答え持ってる人間じゃなくちゃ信用されない」

(朝日新聞)「月刊マンガ少年」一月号から四回、「地球(テラ)へ…」というSFマンガの第一部を発表した、少年マンガに挑戦したわけだが、かきやすかったという。
竹宮「女性の漫画家って、全く女だということを忘れてしまうか、男には絶対不可能という境地をきわめるか、どっちかしかないんですね。私は女の感覚わからないから、むしろ忘れちゃいたいナと思ってるんです。これから自分にとっては新しい時期で、それまでは他の人がやってきているから、ああいうようにはなりたくない、こういうのイヤとか見ていられたんだけど、今度はそうはいかなくなった。やめていくのが、いちばん多いし、十年残ってる人は結婚してないか、やっても離婚しちゃったりーー。実際に生きていくこととマンガの世界でやっていくことがどういうことなのかアトを追いかけているところなんです。マンガ作家として残らなきゃ意味ないし、この世界はまだまだ歴史が浅くて、先例みたいなものが乏しいでしょう」


資料提供
https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/162868...

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