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【萩尾・竹宮・増山・山岸:欧州旅行】
萩尾望都、竹宮恵子、増山法恵、山岸凉子の4人は1972年9月12日火曜日、横浜から出港



萩尾「一度きりの大泉の話」
増山さんと竹宮先生に相談してみました。「30万円以内でなるべく安いヨーロッパ旅行って、できると思う?」

竹宮「少年の名はジルベール」
そもそもの始まりは、古本屋で(自分が)買った『ヨーロッパ鉄道の旅』という本だった。



       



蔵前仁一(旅行作家)

萩尾望都、竹宮惠子、山岸凉子という日本少女漫画界を代表するそうそうたるメンバーがバックパッカーの先輩だったとは夢にも思わなかった。この本(一度きりの大泉の話)が竹宮惠子との関係についてではなく、4人のヨーロッパ旅行記だったら、私にとってどんなにおもしろかったことか。つくづくそれが残念だ。
萩尾望都さん、竹宮惠子さん、山岸凉子さん、それについてもっと詳しく書く気はないですかねえ。うちで出しますけど。でも、ないでしょうねえ。ああ、残念。
資料提供:https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/163703...

以下、蔵前仁一さんのブログに飛びます
資料提供:https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gcomic/163703...
萩尾望都はバックパッカーだった。
その1(2021-10-19)
その2(2021-10-20)
その3(2021-10-21)
竹宮惠子のバックパッカー旅行。
その1(2021-10-29)
その2(2021-10-30 )



       



「一度きりの大泉の話」131-138ページ


海外旅行1972年9月
ヨーロッパへ行ってみました

この頃、雑誌に昔描いた作品の再録を載せてもらったので、30万円ほどのまとまったお金が手に入りました。おお、大金です。若いのに分不相応の大金を持ってちゃあいけないのでは? それで、使ってしまおうと思って、使うなら、旅行がいいと思いました。本で憧れていた海外。ヘッセのドイツ。クオレのイタリア。モードのパリ。ヨーロッパに行ってみたいと思いました。でも、30万円で行けるんでしょうか? まだ海外旅行というのは高嶺の花の時代でした。飛行機代もとても高かった。
増山さんと竹宮先生に相談してみました。「30万円以内でなるべく安いヨーロッパ旅行って、できると思う? お金がそれしかないから」

すると、増山さんがとても乗り気になってくれました。「みんなで行きましょうよ、調べてみるわ」と、あっという間に「ソヴィエトを経由してヨーロッパへ行くと安いのよ。横浜から船でナホトカへ、列車と飛行機でモスクワへ(車中泊)、モスクワで1泊して飛行機でストックホルムへ。帰りもモスクワを経由すれば安いわ」と、いくつかの往復のコースを見つけてきました。

出発前の打ち合わせ、どこをどう回るかなどは、ほぼ増山さんに丸投げです。どこでもいいです。行ければ。4人が行動しやすいと言うので、山岸凉子先生もお誘いし、4人で旅行となりました。44日の長期旅行。私は1回きりのパスポートを取りました。

1972年9月12日。横浜から船でナホトカへ。船内で夕食を2回食べた記憶がありま す。船泊2泊? だったのかな。



「少年の名はジルベール」文庫150-171ページ



ヨーロッパ旅行

気が滅入ることが多かったこの年の9月末に、一大イベントとなる、大泉サロン有志メンバーによる45日間ヨーロッパ旅行が決行された。
何としてでもヨーロッパ行きを実現しようとしたのは、私がこんなふうに行き詰まってしまい、どこかに突破口を探していたからだろう。

そもそもの始まりは、古本屋で買った『ヨーロッパ鉄道の旅』という本だった。

ヨーロッパのホテルはツインルームが標準なので4人が理想的だった。

萩尾さんは、「ヨーロッパが見られるんなら行く!」と、即座に賛成してくれていた。あよ一人は金銭的余裕があって私たちに興味を持ってくれているマンガ家、ということで、大泉を訪ねてくれた山岸凉子さんに声をかけた。彼女はカツカツの私たちの貧乏旅行に合わせることも含めて、気持ちよく同意してくれたのだ。



「扉はひらく いくたびも」86-87ページ

1972年9月、私、萩尾望都さん、増山法恵さん、山岸凉子さんの4人で、欧州旅行に出かけました。熱心に旅行計画を立てたのは私です。



1972年の欧州旅行のイラストエッセイ(単行本未収録)
「こんにちは、さようなら」竹宮恵子との共作
1:週刊少女コミック1973年第01号(萩尾)2ページ
2:週刊少女コミック1973年第02号(竹宮)2ページ
3:週刊少女コミック1973年第03・04合併号(合作)カラー8ページ
4:週刊少女コミック1973年第06号(萩尾)2ページ
5:週刊少女コミック1973年第07号(竹宮)2ページ

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